シン・シティの原作で、唯一翻訳されている一冊です。
それが、映画で私が一番好きな、マーヴとゴールディのお話(ミッキーローク)だったので、漫画にしてはかなり高いお値段(2800+税)ですけども、買いました。

結果、買って大正解。
映画「シン・シティ」が面白いのは、原作が素晴らしいからでした。とにかく、それに尽きます。

映画では暴力描写や、グロさがなにかと取りざたされてあーだこーだ言われますが、原作を読めば、より鮮明に伝わります。
ピュアな愛が。
暴力描写はおまけに過ぎないです。
いや、おまけじゃなくて、なんというか、暴力ももちろん重要な要素なんだけども、一番訴えかけるところはそこじゃないぞと。

確かに映画の宣伝文句も、暴力の街での、男のピュアな愛
みたいなことは言っていたよ。
言ってたけど、でも、映像にしちゃうと、やっぱりどうしても情報が多すぎて、言いたいことがストレートにシンプルに伝わらないというのは、もうしょうがないですよ。
この原作を読むと、一コマ一コマから、ものすごい情緒が読みとれます。こんなにじっくりと、一ページ、一コマを大切に見て、読んだマンガはないかも。
とにかくいい!
マーヴがたまらないのです。。。
立ち読みできる方、45ページを見てください。。。
マーヴ!!!!
この場面、映画になかったよね?

マーヴはプロのお姉ちゃんにも相手にされないような化け物だし、不死身だし、容赦ないけど、実はとってもピュアで優しくて可愛いやつなんですよ。
たまらんですよ。
ウェンディをゴールディと間違えて手を出して怒られちゃうマーヴも可愛すぎだし、泣きじゃくるルシールを抱きしめ続ける包容力はぐっときます。素直で紳士だし。

とにかくこの漫画は素晴らしい。
映画を見た人は、絶対原作を読むべき。
いろんな物がそぎ落とされて、よりストーリーが見えてきます。
一方、絵に関してはかなり独特なので、よくみてもいまいち状況が掴みにくい部分があるので、その辺に関しては逆に映画に助けられました。

そういった意味で、ロドリゲスは本当にいい仕事をしてくれました。
彼があそこまで原作のカットにこだわった理由と、白と黒の映像の必然がすんなり伝わります。

これは紛れもなく、素晴らしい原作を描いたフランクミラーと、それを忠実に映像化したロバートロドリゲスの映画です。
タランティーノの名前を大きく出すべきじゃないと思った。
↑これは、私のシン・シティの感想にも言えます。
ごめん。タラじゃない。
ちがうちがう〜そうじゃな〜い〜
鈴木雅之。

…すまん。

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